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永住ビザ取得の要件(ガイドライン) - 大阪のビザ申請と起業支援なら行政書士 office ARATA

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永住ビザ取得の要件(ガイドライン)

カテゴリ: 永住権(永住ビザ) 公開日:2020年10月01日(木)

永住ビザの取得に必要な要件についてご説明しています。

  

出入国管理法

 

永住ビザ取得の要件(ガイドライン)

「永住ビザ」取得のための要件として、次のようなガイドラインを法務省が定めています。ガイドラインに記載された要件は3つあります。「素行善良要件」、「独立生計要件」、「国益適合要件」です。この3つの要件は、その内容が細かく定められています。

 

 

素行善良要件

「永住ビザ」取得の要件の1番目は「素行善良要件」です。「素行善良」とは素行が善良であるということです。つまり法律を守り、日常生活や社会生活において非難されることのない生活を営んでいることをいいます。

 

逆に素行が善良といえない外国人は「永住ビザ」は認められません。素行が善良といえない外国人とは次のような方です。

 

 

1.日本の法令に違反して、懲役、禁固、または罰金に処せられたことがある者
なお、処罰されたことがある外国人でも、次のような場合特定の期間が経過すれば許可になる可能性はあります。

 

   
(1)懲役・禁固の場合

刑の執行を終わり(例えば出所して)10年経過した場合です。

 

(2)罰金・拘留・科料の場合
刑の執行を終わり(例えば罰金を支払って)5年経過した場合です。

 

(3)執行猶予を受けた場合

執行猶予となり、執行猶予期間が経過して5年経過した場合です。

 

 

2.日常生活または社会生活において違法行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている者

次のような場合も、違法行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている者になります。

 

   

○繰り返し交通違反(道路交通法違反)をしている者

 何度も交通違反をしている方です。5年間で5回以上交通違反をしていると、違法行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている者として取り扱われます。ただし、飲酒運転、無免許運転は重大な違反となりますので、5年間で1回の違反でも、違反行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている者として取り扱われます。

 

 

 

自分の道路交通法違反を確認する方法

自分がどれくらい違反を犯しているかわからない方もいらっしゃると思います。そのような場合、自動車安全運転センターに「運転記録証明書」を請求すれば、自分が何回道路交通法違反をしたかわかります。

 

運転記録証明書の申請用紙は、警察署、交番、駐在所、自動車安全運転センターに置いていますので、申請用紙に必要事項を記入し、郵便局の窓口で630円の手数料(別途払込手数料が必要です。)を添えて申し込むと自宅に運転記録証明書が郵送されます。

 

 

「家族滞在ビザ」で日本で生活している外国人の配偶者やお子さまの監督

「永住ビザ」の申請に際し、申請人ご本人だけではなく、ご一緒に生活している配偶者やお子さまについても注意が必要になります。

特に次の点はお気を付けください。

 

「家族滞在」ビザとは日本で仕事をすることができる「就労ビザ」を持っている外国人に扶養されている外国人の配偶者やお子さまは、日本での生活のために「家族滞在ビザ」というビザが与えられます。なお、「家族滞在ビザ」は日本での生活はできますが仕事ができません。

 

ただし、「家族滞在ビザ」をお持ちの外国人でも入国管理局から「資格外活動許可」を受けるとアルバイトやパートタイマーとして一定の時間仕事をすることはできます。この一定の時間とは週28時間以内です。

 

ところが、この週28時間以内の仕事が守られない場合があります。週28時間を超えて仕事をするとオーバーワークになってしまいます。オーバーワークは法律違反ですから、オーバーワークとなった配偶者やお子さまは、違法行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている者として取り扱われてしまうのです。

 

配偶者や子供がオーバーワークになった場合、配偶者や子供を扶養している外国人も違反行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている者になります。監督責任を問われるのです。ご家族の行動がご本人にも影響するので注意が必要です。


ご家族がオーバーワークとなった場合、仕事を辞めるか、働いている時間を週28時間以内にし、その後3年間経過しないと「永住権」は認められません。週28時間を超えて働いている場合は、すぐに仕事を辞めるか適正時間(週28時間以内)にすることが必要です。

 

      

独立生計要件

次の要件は「独立生計要件」です。「独立生計要件」とは「独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること」をいいます。

「独立して生計を営むに足りる資産または技能を有する」とは日常生活において公共の負担になっておらず、かつその者の職業またはその者が有する資産等から見て将来において安定した生活が見込まれること、簡単にいえばきちんと収入があり生活保護などを受けていない方です。

 

 

きちんと収入があるとは

きちんと収入があるとはどの程度の収入をいうのでしょうか。独立の生計を営むための収入は、年収で300万円程度が目安になります。しかし、ご家族がいる場合は、ご家族1人あたり70~80万円程度が加算しますので、例えばご夫婦とお子さま二人のご家庭の場合

300万円+70万円×3名(配偶者+お子さま二人)=510万円が最低限必要になります。

      

しかも、たまたま必要額の収入を得たというだけでは「永住ビザ」は取得できません。コンスタントに必要額を得ていることが必要になります。ただし、これはあくまで目安ですので、この金額が絶対というわけではありません。

 

 

国益適合要件

3つ名の要件は「国益要件」です。「国益要件」とは「その者の永住が日本国の利益に合すると認められること。」をいいます。

次の1~5までの要件のいずれにも適合することが必要です。

 

  1.在留継続要件
   

引き続き10年以上日本に在留し、このうち「就労ビザ」を取得して5年以上日本に在留していることが必要です。なお、アルバイトとして働いていても就労経験とはみなされません。

例えば、「留学ビザ」で4年間日本の大学に通い、日本で「技術・人文知識・国際業務ビザ」を取得し6年間日本で仕事をしていれば、合計10年以上日本に在留し「就労ビザ」を取得して5年以上日本で生活していますので「永住ビザ」取得の要件を満たします。

 

ここで、気を付けていただきたいのが長期出張や里帰りなどで、1回で3か月以上日本を出国したときや、1年間で通算して100日以上日本を出国していた場合、日本に生活の基盤がないとみなされ「引き続き10年以上日本在留」の要件が途切れてしまうということです。そうなりますと「永住権」を取得するためは途切れたときからまた10年が必要になるのです。

例えば、「留学ビザ」で4年間日本の大学に通い、大学卒業後6か月間帰国、その後日本で就職した場合6か月間日本から離れていますので留学中の4年間はリセットされ、「永住ビザ」取得の要件である「10年以上日本在留」の期間のカウントの対象外になるということです。

 

なお出産や海外出張などで年間100日以上または1回の出国で3か月以上の出国した場合は、出国の理由を合理的に説明し、加えて日本における資産状況(日本の不動産の有無)や家族状況(配偶者や子供が日本の学校に通っている等)についても説明することにより許可される可能性は高くなります。

 

    2. 納税義務等の公的義務を履行していること
   

納税義務等の公的義務とは税金等(住民税、国民健康保険、国民年金等)の支払いのことです。単に支払えばよいというわけではなく、納付期限を守って支払うことが必要です。

 

納付期限を守らず後で一括で支払っても、きちんと支払ったとは見てくれません。給与から社会保険料(健康保険と厚生年金の保険料)を引き去りされている方は大丈夫だと思いますが、国民健康保険や国民年金に加入の方はお気をつけください。納付期限を守っているいることは領収書や口座振替の場合は預金通帳などで証明することになりますので、領収書を保管し、通帳は記帳をしておくことが必要です。預金通帳が合計記帳などまとめて記帳されている場合は、銀行から明細を取り寄せる必要もあります。

 

納付期限を守っていなかった場合は、「永住ビザ」の申請をする直近の1年間、納付期限を守って支払っている実績を残し、永住理由書に納期限を守れていなかった理由および反省、ならびに再発防止策(口座振替に変更した、会社で社会保険に入り給与天引きにした等)を示すと、許可される可能性が高くなります。


外国人の中には国民健康保険料は支払っているが、国民年金保険料を支払っていない(または国民年金に未加入の場合)方がいらっしゃいます。そのような方はすぐに最寄りの年金事務所に行き国民年金に加入し、その上で、納期限を守った支払い実績を1年分作ります。国民年金保険料は原則2年分は遡って支払うことができますが、納期限経過後の支払いとなりますので、納期限を守った支払いとはみなされません。
納付期限を守った支払い実績を1年分積み重ねた後、永住理由書で未加入であった理由、反省、実績を示して申請することになります。

        

    3.現在有しているビザが最長の在留期間であること
   

 ビザの最長期間は「5年」が多いのですが、当面の間「3年」が許可されていれば最長の在留期間と認められます。 今お持ちのビザの在留期間が「3年」未満の場合は、「3年」以上になることが「永住権」取得の前提になります。

 

  4.公衆衛生上の観点から有害となる恐れがないこと
   

ペストやエボラ出血年などの感染症や大麻、覚醒剤などの薬物中毒者ではないことです。

 

  5.著しく公益を害する行為をするおそれがないと認められること
   

これは「素行善良要件」と同じであり、「国益適合要件」としても審査されます。
具体的には次の(1)、(2)である。


(1)日本国の法令に違反して、懲役・禁固または罰金に処せられたことがないこと。
このような罪に問われた者でも、特定の期間が経過すれば許可になる可能性はあります。
① 懲役・禁固の場合、刑を終え10年を経過(執行猶予の場合は猶予期間が満了して5年経過)すること。
② 罰金・拘留・科料の場合は、支払いを終えて5年を経過すること。

 
(2)日常生活または社会生活において、違反行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っていない者
上記(1)に該当しないような軽微な違反行為を繰り返し行っていない方です。この要件で最も多いのは道路交通法違反です。道路交通法違反は一般的には5年間で5回以上行っていないことが必要です。
飲酒運転、無免許運転などは明らかな故意であり軽微な違反ではないため、5年間で1回でも違反行為または風紀を乱す行為を繰り返し行っている者として取り扱われます。

 

 

身元保証人

法務省が定めた「永住ビザ」取得のガイドライン以外の要件となりますが、「永住ビザ」の申請には身元保証人の設定が必要になります。


身元保証人になれるのは、日本人または外国人の永住者であり、安定した収入があり、きちんと税金を支払っており、身元保証人の年収の目安として概ね300万円以上の方です。社会保険の加入の有無はどちらでもいいのですが、税金はきちんとしていることが前提となります。

 

身元保証にと聞くと、よくお金を借りるときの保証人や連帯保証人を思い浮かべ怖いと思われる方がいらっしゃいますが、「永住ビザ」の身元保証人は金銭的な保証責任を負うことはありません。「永住ビザ」の身元保証人の責任は滞在費、帰国費用、法令順守の3種類であり、基本的には経済的な賠償は含まれません。あくまで道義的な責任であって法律的な責任を負うことはないのです。

 

「永住ビザ」申請のため身元保証人をお願いする際断られる場合がありますが、経済的な賠償責任を負うことがないことをしっかり説明することが必要です。

 

なお「日本人の配偶者等ビザ」をお持ちの外国人の方は、日本人の配偶者に身元保証人になってもらいます。その他のビザの方は、会社の上司、同僚、「永住ビザ」をもった外国人の友人などが身元保証人になるケースが多いようです。

 

 

 

永住ビザの在留継続要件の特例

日本で10年間以上の「在留継続要件」がなくても「永住ビザ」が認められる特例があります。次のような場合です。

 

1.「日本人の配偶者等ビザ」、「永住者の配偶者等ビザ」、「特別永住者の配偶者等ビザ」の場合

 実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ引き続き1年以上日本で生活している方は「永住ビザ」の申請が可能になります。

 

例えば、結婚後ご夫婦お二人がアメリカで3年間生活し、その後日本での生活が1年あれば、日本人とご結婚された外国人の方は「永住ビザ」を取得する要件を満たします。

 ただし、結婚生活は実態をともなうことが必要です。同居をしていないなど偽装結婚が疑われる場合は「永住ビザ」は認められません。

 

なお、日本人の配偶者との間で生まれたお子さま(特別養子を含みます。)の場合は、1年以上継続して日本で生活していることで要件を満たします。

      
2.「定住者ビザ」(難民認定を受けた方を含みます。)で、5年以上継続して日本で生活している場合

「定住者」とは日系2世、3世のような方です。日本で生活するブラジル人やペルー人で日系の方などが対象になります。


3.高度人材外国人として、省令に規定するポイント計算を行い70点以上のポイントを有し、3年以上継続して日本で生活している場合

 「高度専門職ビザ」を持っている外国人の方が対象になります。高度専門職省令にポイント計算がありますので、その表で計算した結果が70点以上のポイントがあれば、日本での生活は継続して3年あれば「永住ビザ」申請の要件を満たすことになります。

 

4.3年以上継続して日本で生活している外国人の方で、「永住ビザ」の申請日から3年前の時点を基準として省令に規定するポイント計算を行い70点以上のポイントを有していたことが認められる場合

 上記3と似ていますが、この要件は「高度専門職ビザ」を持っていない方が対象です。例えば、「技術・人文知識・国際業務ビザ」を持っている方でも、3年前から70点以上のポイントをもって継続して日本で生活していれば、「永住権」申請の要件を満たします。

 

5.高度人材外国人として、省令に規定するポイント計算を行い80点以上のポイントを有し、1年以上継続して日本で生活している場合

 「高度専門職ビザ」を持っている外国人の方で80点以上のポイントがあれば、日本での生活は継続して1年以上とより短縮されます。

 

6.3年以上継続して日本で生活している外国人の方で、「永住ビザ」の申請日から1年前の時点を基準として省令に規定するポイント計算を行い80点以上のポイントを有していたことが認められる場合

 上記5と同様の要件であり、「高度専門職ビザ」を持っていない方が対象です。例えば、「技術・人文知識・国際業務ビザ」を持っている方で1年前から80点以上のポイントがあれば、日本での生活は継続して1年とより短縮されます。