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外国の学生をインターンシップで受け入れる(概要等) - 大阪のビザ申請と起業支援なら行政書士 office ARATA

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外国の学生をインターンシップで受け入れる(概要等)

カテゴリ: 就労ビザ 公開日:2021年01月21日(木)

外国の大学の学生を日本の企業等がインターンシップで受け入れる場合のご説明です。ここではインターンシップ制度の概要等についてご説明いたします。

 外国人大学生

  

外国の大学の学生をインターンシップで受け入れる(概要等)

日本の大学生も企業で就労体験をするインターンシップが盛んになっています。

インターンシップへの参加は就職に有利といわれており、多くの大学生方がインターンシップに参加しているようです。インターンシップに参加することにより、業界や企業の研究ができることや、社会人としてのマナーを修得できる、従事した仕事の適性等が見えてくる等、社会に飛び立つ前の大学生にとってはとてもいい制度だと思います。

 

ところで、日本の大学生だけでなく、外国の大学に通う外国人の大学生も、日本の企業等でのインターンシップへの参加を希望する方がたくさんいらっしゃいます。 

 

外国の大学で学んでいる大学生が日本の企業等でインターンシップに参加するためには、ビザが必要になるため、日本の学生が参加するインターンシップに比べると、ビザを取得するといったひと手間が必要になります。

またこのビザの取得のためには外国の大学と日本の企業等のインターンシップに関する契約書が必要になりますし、外国人大学生が参加するインターンシップは勉学の一環として単位が認められなければなりません。

 

少し手間はかかりますが、企業にとっては優秀な外国人人材を知るチャンスとなりますし、インターンシップを実施することにより、外国人人材受け入れの経験を積むことができます。

 
このようにとても有用なインターンシップも、続けているうちに課題が見えてきたのも事実です。

どのような課題かといいますと、一部に十分な指導体制がないまま、多数の大学生を受け入れる企業や、インターンシップに参加する大学生を、労働力の確保の手段と考える企業があり、インターンシップの趣旨を取り違えて運用する企業が出てきたのです。

そのような企業のインターンシップに参加した大学生にとっては、インターンシップが有用な就労体験とならず、その経験から得ることができる教育的な効果が薄くなってしまうのです。


そこで外国の大学の学生が参加するインターンシップについて、適正に運用されるようガイドラインが策定されました。

本稿はこのガイドラインに沿って、インターンシップ制度についてその概要をご説明します。

 

外国の大学の学生が行うインターンシップに係るガイドライン

 

インターンシップとは

ガイドラインでは、インターンシップを「一般的に、学生が在学中に企業等において自らの専攻および将来のキャリアに関連した実習・研修的な就業体験を行うもの」としています。

 

インターンシップは参加する大学生(以下「インターシップ生」とします)の教育、訓練が目的です。そこでインターンシップ生を受け入れる企業等は、受け入れるための体制を整備し、インターンシップ生を送り出した外国の大学とも連携して、教育・訓練の目的や方法を明確化し教育効果がしっかりと図られるようなインターンシップの計画を立案することが重要になります。

 

 

ビザの取得

インターンシップ生とはいえ外国人である以上、日本に入国して一定期間在留するためにはビザが必要です。インターンシップ生が取得するビザ(在留資格)は、一般的に「特定活動(インターンシップ)」です。

 

ただしインターンシップの実施中に報酬を得るか、インターシップの期間はどの程度かによって、次のとおり取得するビザは変わってきます。

 

現在の状況 報酬 従事する時間・期間 必要なビザ
海外の大学に在籍中 あり 1年を超えない期間 特定活動(インターンシップ)
なし 90日以上 文化活動
90日以内 短期滞在

《ご参考》

日本の大学に在籍中の方

※現在お持ちのビザが「留学」「特定活動(継続就職活動・就職内定者)」の方

あり 1週につき 28時間以内 資格外活動許可(包括許可)
1週につき 28時間超 資格外活動許可(個別許可)
なし 資格外活動許可は不要

 

■特定活動とは

「特定活動」とは入管法に定めた在留資格(ビザ)以外に、「法務大臣が個々の外国人に対し特に指定する活動」として入管法の改正を行わずに定めることができる在留資格(ビザ)のことです。外国人の日本での活動が多様化し、すべてを類型化して入管法に定めるのは困難となっているため、類型化できない活動について「特定活動」を許可し日本での活動を認めることにしています。「特定活動(インターンシップ)」も40種類以上ある「特定活動」の一つです。

 

■資格外活動とは

「留学ビザ」や「家族滞在ビザ」等は仕事をして収入を得ることは禁止されています。しかし教育費や家計の足しのためのアルバイト等を全く禁止しているわけではなく、入国管理局から「資格外活動許可」を得ることによって仕事をして報酬を得ることができます。

 

「資格外活動許可」には二種類あります。ひとつは「包括許可」です。

「包括許可」はアルバイトをすることを許可するものであり、風俗業以外であれば仕事をする場所や仕事内容を自由に選ぶことができます。ただし働けるのは1週28時間以内に限られます。

 

もうひとつが「個別許可」です。

「個別許可」は本稿の「インターンシップ」で1週28時間を超えて働く場合や「就労ビザ」をお持ちの方が副業をする場合に許可されるものです。「個別許可」では単純労働は禁止されます。

 

 

インターンシップの要件

「特定活動(インターンシップ)」を取得するための、インターンシップの対象者および要件は次のとおりです。

 

 対象

〇外国の大学の学生

(卒業または修了をした者に対して学位の授与される教育課程に在籍する者。)

※通信による教育を行う課程に在籍する者を除く。

活動内容(要件)

①教育課程の一部であること。

②当該大学と日本の公私の機関(企業等)との間の契約に基づくこと。

③当該機関(企業等)から報酬を受けること。

④一年を超えない期間で、かつ通算して当該大学の修業年限の二分の一を超えない期間内、当該機関(企業等)の業務に従事する活動であること。

 

■外国の大学の学生とは

学位の授与される教育課程であれば、短期大学や大学院も対象となります。なお学生本人については、日本入国時に18歳以上でなければなりません。

 

■当該教育課程の一部とは

インターンシップも大学の教育課程の一環として行われます。

したがってインターンシップの内容については、インターンシップで修得する知識や経験等が、大学における単位として認められるようなものであることが必要です。

 

外国の大学で専攻している科目と関連する業務に従事するのが望ましいと考えられますが、少なくともインターンシップの内容は一定の知識や技術等を修得できるように配慮する必要があります。

逆に申しますと、同一の作業を反復するような単純労働は認められません。大学生に求められる知識や教養の向上に資するとは考えられないからです。

 

■大学と本邦の公私の機関(企業等)との間の契約

インターンシップで外国の大学生を受け入れるためには、外国の大学と企業との間で「インターンシップ生の受入れに係る契約」が必要になります。

この契約には次の事項を定め、インターンシップ生がその内容を理解していることが必要です。

 

 1.インターンシップの目的
 

教育課程の一部として、大学において修得する知識や教養に資する知識や技術等を、社会実践を通じて修得させることにより人材育成に寄与することが目的とされていること。

 

 2.大学における単位科目及び取得単位数
 

インターンシップにより大学から与えられる単位科目及び単位取得数、またはインターンシップの実施による卒業要件が明確であること。

 

 3.インターンシップの期間
 

1年を超えない期間で、通算して当該大学の修業年限の2分の1を超えない期間であること。つまり4年生の大学であればインターシップの期間は最大2年間ということです。

 

 4.報酬及び支払方法

 

インターンシップ生に対する時給・日給・月給の別、およびその金額ならびに銀行振込みまたは現金支給等の別が明確であること。

 

 5.控除費目および控除額
 

報酬から控除される住居費、光熱費等の控除費目および控除額が明確であること。なお光熱費等について実費を控除するときは、1月当たりの目安となる金額が明示されていること。

 

 6.保険内容および負担者
 

インターンシップ活動中における疾病、事故等における補償等が明確であること。

 

 7.旅費負担者
 

往復旅費および日本国内における移動旅費の負担者が明確であること。

 

 8.大学に対する報告
 

インターンシップ実施状況について大学に報告させることとしており、受入れ機関(企業等)におけるインターンシップ実施状況に関する大学への報告について、報告の時期および報告すべき事項が明確であること。

 

 9.契約の解除
  やむを得ず契約を解除し、インターンシップを中止する場合の要件が明確であること。

 

報酬額や控除費目等に関しては、受入れ企業等とインターンシップ生との間で締結する「雇用契約書」等に、これらの項目の詳細を併せて規定することでも大丈夫です。
なお企業等に複数の事業所がある場合は、実際にインターンシップを実施する事業所を明らかにする必要があります。

 

■当該機関の業務に従事する活動

インターンシップ生を受入れ企業で業務に従事する必要がありますので、派遣先等での業務は認められません。