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技能実習ビザ

カテゴリ: 就労ビザ 公開日:2020年12月12日(土)

「技能実習ビザ」とは、日本の国際貢献のため開発途上国等の方を日本で一定期間(最長5年間)受け入れ、実習を通じて技能を移転する制度です。ここでは「技能実習ビザ」についてご説明しています。

 技能実習

 

技能実習ビザ

「技能実習」制度は、日本の国際貢献のため開発途上国等の外国人を我が国で一定期間(最長5年間)受け入れ、実習を通じて技能を移転する制度です。我が国で技能を取得した外国人の方は、本国に帰国後その国の経済発展に寄与することを期待されています。

 

制度としては1993年に創設され、2010年7月の入管法改正により「技能実習ビザ」が創設されました。この改正により低賃金労働者として扱われることが多かった「技能実習生」は、我が国入国1年目から受け入れる企業との雇用関係を結び、労働関連法令の適用があるなど法的地位の安定が図られました。2020年6月末現在の「技能実習生」は、約40万人となっています。

 

ここでご注意いただきたいのが、上記のとおり「技能実習生」は技能の修得を目的としており、労働力不足の不足を補うための制度ではないということです。

 

 

技能実習生の受け入れ方式

「技能実習生」を日本の企業等が受け入れる方式は2種類あります。「企業単独型」と「団体監理型」です。

 

企業単独型 団体監理型

日本の企業等(以下「実習実施者」とします)が海外の現地法人、合弁企業や取引先企業の職員を受け入れて技能実習を実施する方式です。

海外の現地法人・合弁企業などは次のとおりです。

 

1.日本の企業の海外にある子会社、関連会社など

2.日本の企業と引き続き1年以上の国際取引の実績がある外国の企業または1年間に10億以上の国際取引の実績がある外国の企業

3.日本の企業と国際的な業務提携を行っているなど密接な関係を有し、主務大臣及び厚生労働大臣が認める外国の企業 

事業協同組合や商工会等の営利を目的としない団体(以下「監理団体」とします。)が技能実習生を受け入れ、傘下の企業等(実習実施者)で技能実習を実施する方式です。

 

 

「企業単独型」は主に大企業等が海外の現地子会社や関連会社、合弁企業や取引先企業等の職員を受け入れて技能実習を行うものであり、「団体管理型」は同業者の協同組合などの「監理団体」が「技能実習生」を受け入れ傘下の企業等で技能実習を行うものとなります。

  

現状では下表《参考:2020年6月末状況》のとおり、「技能実習生」の受け入れのほとんどが「団体管理型」です。

したがいまして、以降の記事は「技能実習生」の採用を検討されている中小企業の経営者の皆さまにご理解いただくため主に「団体管理型」を中心にご説明します。

 

 

技能実習制度の区分

技能実習制度は、企業単独型と団体監理型の受入れ方式ごとに次のとおり区分されます。

 

来日後の年数 区分
来日1年目 技能等を修得する活動(「第1号技能実習」)
来日2年目・3年目 技能等に習熟するための活動(「第2号技能実習」)
来日4年目・5年目 技能等に熟達する活動(「第3号技能実習」)

     

来日後の年数 企業単独型 団体管理型
来日1年目

第1号企業単独型技能実習

(技能実習1号 イ)

第1号団体監理型技能実習

(技能実習1号 ロ)

来日2年目・3年目

第2号企業単独型技能実習

(技能実習2号 イ)

第1号団体監理型技能実習

技能実習2号 ロ)

来日4年目・5年目

第3号企業単独型技能実習

(技能実習3号 イ)

第1号団体監理型技能実習

(技能実習3号 ロ)

 ※( )内はビザ(在留資格)名

 

 「第1号技能実習」から「第2号技能実習」に、「第2号技能実習」から「第3号技能実習」に移行するためには、技能検定または技能実習評価試験(以下「技能検定等」)に合格することが必要です。

 

号数 等級 修得すべき技能・知識
第1号技能実習修了時

基礎級

(実技試験・学科試験)

基本的な業務を遂行するために必要な基礎的な技能・知識
第2号技能実習修了時

3級

(実技試験)

初級の技能実習労働者が通常有すべき技能・知識
第3号技能実習修了時

2級

(実技試験)

中級の技能実習労働者が通常有すべき技能・知識

※「第2号技能実習」および「第3号技能実習」の技能検定等における学科試験については義務としていないだけで受検は推奨されています。

※「2級」の上位等級として「1級」、「特級」が定められています。「1級」は上級の技能実習労働者、「特級」は管理者または監督者が通常有すべき技能・知識とされています。

 

 

《参考:2020年6月末「技能実習生」人数》

ビザの種類 技能実習1号 技能実習2号 技能実習3号
人数 3,632人 129,084人 4,368人 232,316人 706人 32,316人
総合計 402,422人
《技能実習生送出国上位5国》
ベトナム 219,501人
中国 73,160人
インドネシア 35,542人
フィリッピン 35,032人
タイ 10,911人

 

上表のとおり「技能実習生」の人数はベトナム人が第1位、第2位が中国人となっています。

  

 

技能実習制度の流れ

「技能実習」制度の5年間の流れは次のとおりです。 

 

来日1年目 来日2年目 来日3年目 来日4年目   来日5年目
第1号技能実習 第2号技能実習 第3号技能実習

1.「技能実習」を行わせようとする企業(実習実施者、起業単独型の場合)または監理団体で、来日後2か月間講習を行います。(実習実施者との雇用関係はありません)

1.「技能実習2号(イ、ロ)ビザ」の変更またはビザの取得をします。要件は次のとおりです。

   

(1)対象職種は送出国のニーズがあり、公的な技能評価制度が整備されている職種であること。
(2)所定の技能検定等(基礎級等)の学科試験および実技試験に合格した者であること。

1.「技能実習3号(イ、ロ)ビザ」の変更またはビザの取得をします。要件は次のとおりです。


(1)対象職種は「第2号技能実習」移行対象職種と同一です。ただし、「第3号技能実習」が整備されていない職種を除きます。
(2)所定の技能検定等(3級等)の実技試験に合格した者であること。

2.講習終了後、実習実施者での実習に入ります。実習に入ると実習実施者との間で雇用関係が発生します。

2.「第3号技能実習」に移行する前、「第3号技能実習」の実習開始後1年以内に1か月以上(1年未満)一旦帰国しなければなりません。

2.監理団体および実習実施者については、一定の明確な条件を充たし優良であることが認められること。

3.「第1号技能実習」修了までに、「基礎級技能検定」実技試験と学科試験)を受検します。

3.「第2号技能実習」修了までに「3級技能検定」(実技試験)を受験します。

3.「第3号技能実習」修了までに「2級技能検定」(実技試験)を受験します。

4.在留期間が満了したら帰国します。

 

 

 《参考:技能実習の流れ 出典:法務省・厚生労働省》 

 

技能実習制度の流れ

 

 

技能実習計画

技能実習を行わせようとする企業等(実習実施者)は、受け入れる「技能実習生」ごとに「技能実習計画」を作成します。この「技能計画書」は第1号、第2号、第3号のそれぞれの区分に応じて作成します。「技能計画書」には、「技能実習生」が「技能実習」で到達すべき目標や待遇などを記載します。

 

 

■技能実習計画の審査・認定

「実習実施者」が作成した「技能実習計画」は、「外国人技能実習機構」が計画内容や「実習実施者」が適正であることを審査し認定をします。 

また、団体監理型の場合「実習実施者」は「技能実習計画」の作成にあたり「監理団体」の指導を受ける必要があります。

 

 

外国人技能実習機構とは

「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」に基づき設立された法人で、外国人の技能、技術または知識の修得、習熟または熟達に関し、技能実習の適正な実施および「技能実習生」の保護を図り、もって人材育成を通じた開発途上地域等への技能等の移転による国際協力を推進することを目的としています。

 

「外国人技能実習機構」のおもな業務は次のとおりです。

 

〇技能実習計画の認定
〇「実習実施者」、「監理団体」への報告要求、実地検査
〇「実習実施者」の届出の受理
〇「監理団体」の許可に関する調査
〇「技能実習生」に対する相談・援助
〇「技能実習生」に対する転籍の支援
〇技能実習に関する調査・研究  

 

 

■第1号技能実習の技能実習計画

「第1号技能実習」の「技能実習計画」は技能実習開始予定の6か月前から4か月前までに、「実習実施者」が「外国人技能実習機構」に認定の申請をしなければなりません。4か月前までに認定申請が行われない場合は技能実習の開始予定日を超過してしまう可能性がありますのでご注意ください。

 

「外国人技能実習機構」は「技能実習計画」を審査後、認定または不認定の「認定通知書」を交付します。認定の「認定通知書」は「技能実習生」が「技能実習(1号)ビザ」を取得するための必要書類になります。

 

 

■第2号技能実習の技能実習計画

「第1号技能実習」の実習が修了後「第2号技能実習」を開始する場合、「第1号技能実習」の実習が修了する2か月前までに「技能検定等」を受験し合格することが必要です。

 

「第2号技能実習」の「技能実習計画」は技能実習開始予定の6か月前から3か月前までに、「実習実施者」が「外国人技能実習機構」に認定の申請をしなければなりません。

「外国人技能実習機構」による審査・認定および「認定通知書」の交付は「第1号技能実習」と同様であり、この「認定通知書」は「技能実習(2号)ビザ」に変更するための必要書類になります。

 

なお「技能実習生」は「第2号技能実習」を修了後、「第3号技能実習」開始前(または開始後1年以内)に一旦1か月以上帰国しなければなりません。

 

 

■第3号技能実習の技能実習計画

「第2号技能実習」の実習が修了し1か月以上の帰国期間の後「第3号技能実習」を開始する場合、「第2号技能実習」の実習が修了する2か月前までに「技能検定等」を受験し合格することが必要です。

 

「第2号技能実習」の「技能実習計画」は技能実習開始予定の6か月前から4か月前までに、「実習実施者」が「外国人技能実習機構」に認定の申請をしなければなりません。

「外国人技能実習機構」による審査・認定および「認定通知書」の交付は「第1号技能実習」と同様であり、この「認定通知書」は「技能実習(3号)ビザ」に変更するための必要書類になります。

 

なお「技能実習生」は「第3号技能実習」を修了後帰国することになります。

 

 

■技能実習計画の記載事項

「技能実習計画」には次の事項を記載しなければなりません。

 

1.日本の個人または法人(以下「申請者」という)の氏名または名称および住所ならびに法人にあってはその代表者の氏名
2. 法人にあっては、その役員の氏名および住所
3.技能実習を行わせる事業所の名称および所在地
4.技能実習生の氏名および国籍
5.技能実習の区分(第1号企業単独型技能実習、第2号企業単独型技能実習もしくは第3号企業単独型技能実習または第1号団体監理型技能実習、第2号団体監理型技能実習もしくは第3号団体監理型技能実習の区分をいう)
6.技能実習の目標(技能実習を修了するまでに職業能力開発促進法の技能検定または主務省令で指定する技能実習評価試験に合格することその他の目標をいう)、内容および期間
7.技能実習を行わせる事業所ごとの技能実習の実施に関する責任者の氏名
8.団体監理型技能実習に係るものである場合は、実習監理を受ける監理団体の名称および住
所ならびに代表者の氏名
9.報酬、労働時間、休日、休暇、宿泊施設、技能実習生が負担する食費および居住費その他
の技能実習生の待遇
10.その他主務省令で定める事項

 

 

■技能実習計画の認定基準

「技能実習」制度は日本から「技能実習生」の本国への技術等の移転を図ることを目的としていますので、「技能実習生」の本国において修得等が困難であることが必要です。

本国での修得等が可能であればわざわざ日本に来て技能実習を行う必要がないからです。

 

 

■技能実習の目標

技能実習が修了したときに到達すべき技能等の水準として、「第1号技能実習」から「第3号技能実習」の各号において目標を定めなければなりません。

 

修了時に設定すべき目標
第1号技能実習

〇「第2号技能実習」に移行する予定がある場合

「技能検定等」の実技試験と学科試験の受検が必須とされ、基礎級(基本的な業務を遂行するために必要な基礎的な技能・知識)への合格を目標とします。

〇「第2号技能実習」に移行する予定がない場合

基礎級への合格を目標としなければならないわけではなく、修得させる技能等を要する具体的な業務ができるようになることおよび当該技能等に関する知識の修得を内容とするものであって、かつ技能実習の期間に照らし適切な目標を定めてもよい。

第2号技能実習 〇技能検定等の実技試験の受検が必須とされ、3級の実技試験(初級の技能労働者が通常有すべき技能・知識)への合格を目標とします。
第3号技能実習 〇技能検定等の実技試験の受検が必須とされ、2級の実技試験(中級の技能労働者が通常有すべき技能・知識)への合格を目標とします。